コラム
歯がしみるのって皆さん嫌じゃないですか?
これはだれしも経験するものですがいいものではありません。
今回はこの「知覚過敏」についてお話していこうと思います。
また知覚過敏になってしまったらどのように治療していくのでしょうか?
またどれほどの治療期間で治るものなのでしょうか?
そこも含めてお話ししていきます。
ただ知覚過敏がどれほどで治るのか?は、知覚過敏の原因、症状の程度、個人差などがありますので一概には分かりませんし、治療方法も歯科医によって異なる場合がありますのでどのような治療が行われるかも分かりませんが、基本的には知覚過敏となっている原因を取り除く治療、具体的には知覚過敏と診断された場合、以下のような治療法が行われます。
知覚過敏かな?と思ったら、1日も早く歯科医に行って診察を受ける事が大切ですが、忙しい人にとってはなかなか歯医者さんに行く事もできないかもしれません。
そんなときに自宅で試したいのが『知覚過敏用歯磨き粉』です。
最近はテレビCMなどでも流れているので知っている方も多いと思いますが、いわゆる「シュミテクト」などの知覚過敏用の歯磨き粉は、硝酸カリウム(カリウムイオン)という薬用成分が露出した象牙質をカバーし、象牙細管へ刺激が伝わらないようにし、使用を続ければ「歯がしみる」症状が緩和される事が期待できるのです(使用をやめれば再び歯がしみる可能性はあります)。
知覚過敏の症状が軽ければこのような歯磨き粉を使用するだけで症状が改善、解消することも珍しくありませんが、1~2週間ほど知覚過敏用歯磨き粉を使用しても効果がなかった場合は知覚過敏ではなく虫歯の可能性もありますし、知覚過敏+歯周病の可能性も十分考えられますので、自宅でのケアを諦めて1日も早く歯科医に行きましょう。当法人ではメンテナンスを行っている方には無料で知覚過敏用歯磨き粉をお渡ししているのでもし気になる方がいたらお声がけください。
歯科医で知覚過敏と診断された場合、まず選択されることが多い治療法が『薬の塗布』です。
知覚過敏はエナメル質が傷つき削れ、象牙質が露出し、象牙質に刺激が加わる事で「歯がしみる」症状へ繋がるため、露出した象牙質を薬で覆う事によって外部からの刺激を遮断し、「歯がしみる」症状を抑える効果が期待できるのです。
この場合に使用される薬の代表的なものが、「フッ化物が配合された薬」ですが、「レジン(樹脂)・歯科用セメント」など、薬ではなく物理的に象牙質をカバーするコーティング材を使用することもあります。
ちなみに薬の塗布の場合、1回だけでなく数回、塗布しなければ効果を得られない事もあり、「レジン(樹脂)・歯科用セメント」などのコーティング材を使用する場合は日常の歯磨き(ブラッシング)によって必ずコーティング材が擦り減っていってしまうので、数ヶ月ほどで効果がなくなってしまうことが普通です。
ただその間に「歯の再石灰化(唾液に含まれるカルシウムやリンが傷ついた歯(エナメル質)の表面にくっつき歯(エナメル質)を修復する)」がうまく進めば、薬の効果がなくなったり、コーティング材が擦り減ってなくなってしまっても「歯がしみる」症状は出なくなり、結果、知覚過敏が治ることも十分期待できるのです
知覚過敏の最も大きな原因の1つが「歯ぎしり」ですので、歯ぎしりが原因で知覚過敏になっていると思われる場合は当然、歯ぎしりを治さない限り知覚過敏も治りません。
しかし歯ぎしりの原因は「不安・疲れ・ストレス」などさまざまなことが考えられ、それらを解消すること自体、現代社会で生きる人たちにとっては容易ではありません。
そこで歯ぎしりを直接、治す事はできなくても、『ナイトガード(マウスピース)』という歯をカバーする器具を使用し、歯ぎしりによるエナメル質、歯周組織の破壊を防ぐ治療が行われます(長期間ナイトガード(マウスピース)をすることによって、歯ぎしり自体を治す効果も期待できるとされています)。
また歯ぎしり同様、知覚過敏の原因となる「咬み合わせ」が悪い場合は、歯を削って咬み合わせをよくする『咬合調整』が行われます。
※歯ぎしりは知覚過敏だけでなく歯周病などの歯周疾患に非常に大きく関わっている症状ですので、場合によってはナイトガード(マウスピース)などの物理的な方法で治療していくだけでなく、「不安・疲れ・ストレス」などを取り除く精神療法による治療も必要かもしれませんので、かなり長期間の治療を覚悟しなくてはならないかもしれません。
歯周病などの歯周疾患が原因で知覚過敏が起こっている場合は当然、その歯周疾患を治さなければ知覚過敏も治りませんので、知覚過敏の治療と併せて歯周疾患の治療が行われます。
特に歯周病になると歯茎が下がり、象牙質が露出しやすくなるため「歯がしみる」知覚過敏の症状が出やすくなりますので、「歯垢(プラーク)・歯石」を徹底的に除去し、歯周病を根気強く治療するだけでなく、知覚過敏も根気強く治療していかなければなりません。
ただ歯石を除去する事によって、いままで歯石に覆われていた象牙質が露出し、知覚過敏の症状が一時的にひどくなる可能性も十分ありますが、歯石が付着したままでは歯周病を治す事は不可能なので、歯周病治療と併せて「薬の塗布・コーティング材・ナイトガード(マウスピース)」など、知覚過敏の治療を併せて行うようになります。
知覚過敏などの痛みがひどい場合など、「消炎鎮痛剤」を内服する事によって歯のしみ、痛みを抑える治療が行われます。ただ消炎鎮痛剤を内服するのは一時的に痛みを抑えるだけですので根本的な解決にはならないため、当然、他の治療法と併せて行う事が普通なので基本的には選択されることのない治療法です。
知覚過敏の場合、上記のような治療が行われますが、それでも知覚過敏が治らなければ最悪、「神経を抜く」ことを選択するしかない場合もあります。
さまざまな治療を行っても改善の見込みがない場合など、歯の神経を抜くことによって、歯のしみ、痛みを感じないようにするのです。
ただ歯の神経を抜くと当然、歯のしみ、痛みは感じないようになりますが、神経がなくなると・・・
歯の変色(黒ずむ)
歯がもろくなる(歯に栄養分が行かなくなるため)
歯周疾患(虫歯など)の進行が早くなる
など、さまざまなマイナス面がありますので、歯の神経を抜くのは本当に治療の施しようがない状態と判断された場合のみで、歯科医でも神経を抜くのは最終手段の治療として行われるのです。
このようにはがしみる病態の知覚過敏にはいろいろな種類の治療法があります。もし歯がしみて気になるようであればあいあーる歯科に一度ご相談いただければと思います。
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